FXは、外国のお金を買って、その価値が上がった時に売って利益を出す投資法です。
正式には「外国為替保証金取引」と言って、投資する資金を保証金として預けることで、少ない予算でも大きな取引ができます。
損失が預けたお金以上になると、持っている通貨が強制的に売られるので、保証金以上の大きな損失は発生しにくい投資です。
ここでは、「FXの特徴」や「為替の仕組み」など、FX投資の基本について解説しています。
FX投資の特徴を解説
FXは、少ない金額で大きな取引ができるのが魅力の投資法です。
担保を預けることで、5万円しかなくても100万円の取引ができます。
取引で発生した損失が、預けた担保を超えると取引終了となり、新たな担保を預けなければ取引はできなくなります。
担保を預けることによって実際の10倍以上の取引ができる、それがFXの大きな特徴です。
「お金があまりないけど、投資ををやってみたい」という方にお勧めです。
外国為替でお金が増える仕組みは
海外旅行の経験がある人は、両替所で”円”を外国の通貨に両替したと思います。
この時、為替が””円高”の場合と”円安”の場合で、同じ金額でも両替できる額が変わるのです。
例えば、アメリカに旅行してお小遣い10万円をアメリカドルに両替したとします。
この時の為替が1ドル110円だったとすると、10万円では約909ドルに両替できます。(実際にはプラス手数料がかかります)
このお小遣いを一切使わずに帰国したとき、1ドル120円になっていたとします。
ここで、909ドルを日本円に両替したとすると、約10万9千円で両替でき、9千円も増えていることになるのです。
これが、お金が増える仕組みでFXの基礎となるところです。
為替レートを理解しよう
為替レートは、各国の通貨をどのくらいの比率で両替できるかを示す数値です。
例えば、アメリカドル1ドルを日本円で両替する時に、1ドル120円で両替できれば、このときの為替レートは「1ドル120円」となります。
為替レートは、政治や経済の状況など、様々な原因で常に変動します。この変動を利用して利益を出すのがFXの基本です。
円安、円高とは?
昨日まで1本100円だった大根が1本150円になったら高くなったといえます。
物の価値の場合、数値が上がれば価値は高くなります。
しかし、為替相場でいう「高い」「低い」というのは、円の価値のことを言っています。
例えば、円が1ドル120円から110円になった場合は、「円高になった」ということになります。
「以前は1ドル両替するのに120円だったのに、今は1ドル110円で両替できる」=「円の価値が上がりドルの価値が下がった」=”円高になった”ということになるのです。
主要通貨の紹介
ここでは、FXで証券会社が取り扱っている主要通貨について紹介します。
アメリカドル
世界中の経済に大きな影響を与える、各国の貿易の基本となる通貨です。
FXに最も適した通貨なので、FXを始めるならまず、この”アメリカドル”の取引から始めるのがいいと思われます。
様々な情報が簡単に手に入り、為替レートの急変も少なく、将来の見通しも比較的つけやすい通貨です。
ユーロ
ヨーロッパの一部地域で、各国が共同で作った通貨です。経済規模はアメリカ、中国に次ぐ大きさです。
多数の国で成り立っているので、戦争やテロなどでも比較的影響が少なく、今後さらに、多くの国の参加による発展も期待できます。
イギリスポンド
ユーロではなく、独自のポンドを使っているイギリスの通貨です。
戦争やテロなどの影響を受けやすく、規模が小さいので為替レートの変動も派手です。
ややギャンブル性の高い通貨だと思われます。
カナダドル
アメリカの景気に影響しやすい通貨ですが、社会状態も安定していて、資源も豊富ですので基本的には安定性が高い通貨です。
また、カナダは原油の産油量も多いので、原油価格の変動にも影響しやすい通貨でもあります。
オーストラリアドル、ニュージーランドドル
オーストラリアドルとニュージーランドドルは、「金利が高い」という特徴があります。
FXでは、売買による利益の他に、所持し続けることによる利益もあるので、中長期的に取引を行うなら金利が高いことも重要になります。
中国人民元
最近、為替市場に大きな影響を与えている中国の通過です。
経済発展がめざましく、人口も13億を超えるため、アメリカに匹敵する経済大国です。
韓国ウォン
日本円や日本経済との関連性が高く、北朝鮮との問題もあって先読みがしにくい通貨です。
その他の通貨
その他、香港ドルや、シンガポールドル、タイハーツ、スイスフランなどもあります。
マイナーな通貨は、取り扱っている証券会社も限られてくるので、初心者の方はあまり手を出さないほうが良いと思います。
FX取引のシステムについて
スプレッド
円相場で「1ドル115円20銭から25銭で推移しています」という発表があったとします。
この意味は「1ドルを円で売ると115円20銭になり、1ドルを円で買うと115円25銭かかります」ということです。
決して「1ドル115円20銭から25銭で変動している」あるいは「20銭から25銭で取引されている」ということではありません。
この売値と買値との差を「スプレッド」といいます。
ほとんどのFX業者が”手数料0円”と言っていますが、実際はこのスプレッドの差額分が手数料として支払われているのです。
ですから、「スプレッドが少ないほど手数料が安い」ということになります。
FXの最大の魅力!レバレッジ
FXは、少ない資金で多くの金額の取引ができる投資です。
このシステムを「レバレッジ」といい、これがFXが個人投資家から人気を集めている理由です。
例)運用資金が10万円の場合
例えば、FX証券の取引口座に運用資金として10万円を入金したとします。
この10万円は「証拠金(保証金)」といわれ、担保のように扱われます。
レバレッジは取引会社によりますが、レバレッジが25倍なら証拠金の25倍の取引ができます。
ここで、10万円の運用資金でレバレッジを10倍に設定して、1ドル100円のレートで取引をしたとします。
そうすると、10万円なので通常は1000ドルしか買えないものが、10倍の1万ドル(100万円分)まで買うことができるようになります。
レートが変動して1ドル110円になったとすると、通常1万円の利益が10倍の10万円になるのです。
損失を限定するロスカット
もちろん、レバレッジを10倍にして損失が発生した場合は、損失の額も10倍になります。
損失については、強制的に決済する「ロスカット」があるので、証拠金以上の損失は発生しにくいです。
ロスカットは、損失の額が証拠金の額を超えた場合に、強制的に決済するシステムです。
決済できなくて、どんどん損失が大きくなるの防いでくれます。
なお、レバレッジは、始めたばかりの方は、3倍程度から始めることをオススメします。
倍率を上げれば利益は倍増しますが、同時に損失も倍増するからです。
もう一つの特徴!スワップとは
FXでは、為替レートの変動によって利益を出すのが基本ですが、外貨預金の利息によって利益を出すこともできます。
これを「スワップポイント」といいます。
日本では、いくら貯金をしても利息はほとんどつきませんが、外国には、日本の数十倍、数百倍の利息がつく国があります。
レバレッジを数十倍に設定すれば、スワップポイントも数十倍になるのでかなりの利益を出すことができます。
発展途上国は、スワップポイントが大きいですが、為替の変動も激しいです。
特に急激に通貨の価値が下がることがあるので、そういったことも考えて取引しましょう。
損失拡大を防ぐシステム
投資には必ず損失が発生するリスクがあります。
初心者にお勧めのFXも、場合によっては致命的な損失になることがあります。
これを防ぐためのシステムとして「マージンコール」と「ロスカット」があります。
マージンコール
マージンコールは、預けている証拠金が今どのようになっているのかを常に見てくれるシステムです。
一定金額まで減少するとメールで連絡してくれます。
これなら、普段仕事をしているサラリーマンでも、為替レートと証拠金の残高をいちいちチェックしないで済みます。
ロスカット
ロスカットは、証拠金が設定した金額まで減少したら自動的に決済をして取引を終了してくれます。
「対応が遅れた」「判断に迷った」「決済し忘れた」なんてこともありません。
ロスカットがあれば、致命的な損失になることはまずないのです。
「マージンコール」と「ロスカット」は、リスクを軽減するためには、必要不可欠なシステムです。
ポジション
FXで取引では、もっていない外貨を売りに出して、最終的に買い戻すことができます。
この状態を「ポジション」といいます。
「株の空売り」と同じシステムで、FXでは、最初に売りからスタートすることができます。
例えば、1ドル105円のレートで、実際には持っていない1万ドルを売りに出し、円高になってから買い戻すと利益が出るのです。
1ドル105円が1ドル100円になったとすると、ここで1万ドル買い戻せば500ドルの利益が出ることになります。
FXでは、円安と円高のどちらの場合でも利益を出すことができるのです。
FX投資にオススメ!外為どっとコム
「外為どっとコム」は、FX取引口座数と預かり保証金額が業界トップの大手FX取引会社です。
ホームページの使いやすさを評価する「Gomez外為証拠金サイトレーティング」でも総合で常に上位に位置しています。
初心者から上級者まで利用できるサービスが豊富にあり、内容もとても充実しているFX会社です。
バーチャル取引で練習できる
外為どっとコムでは、「バーチャルFX」という仮想FX投資ゲームが開催されています。
500万円の仮想証拠金を元に利益を競うもので、口座を開設していなくても参加できます。
優秀者には海外旅行や車など豪華賞品がプレゼントされます。
ゲームの内容は、実際のFX取引とほぼ同じものです。
為替レートは現在のレートが適用され、「レバレッジ」「スワップポイント」「ロスカット」など様々なシステムが利用できます。
携帯やスマホからアクセスもできて、取引ツールを使って高度な練習ができます。
シミュレーション機能
外為どっとコムは、初心者向けのシミュレーション機能が充実しています。
「デモ画面」では、実際に行われる取引画面を体験でき、数字などを入力して模擬取引を行うことができます。
外為どっとコムのサービス「外貨ネクスト」で、実際に行う画面と同じ画面を見て取引の練習ができます。
3種類の運用方法
外為どっとコムは、「売買」と「スワップポイント」の組み合わせで「外貨ネクスト」「外貨プラス」「ポケット外貨」の3つから選べます。
外貨ネクスト
すくない資金でレバレッジを大きくし、為替レートの変動によって積極的に利益を狙う投資です。
業界トップクラスのスワップポイントによる利益も狙えるので、効率的な取引が可能です。
レバレッジを抑えれば、安全な運用をしたい方にも利用できます。
外貨プラス
安全性を重視する投資家に人気の投資法です。
外貨を持ち続けることで利益を上げるため、レバレッジを使わないので安全性が高くなります。
1・3・6ヶ月コースから選んで、定期的にスワップポイントを振り込んでもらいます。
3ヶ月コースで5%、6ヶ月コースで10%のボーナスポイントが追加されます。
外貨預金とは違って、好きなタイミングで解約できる便利なシステムです。
ポケット外貨
ポケット外貨は、毎月決まった金額の外貨を積み立てる、外貨預金的な傾向が強い投資方法です。
毎月1万円から積み立てられ、毎月決まった金額が自動振替されるので手間もかかりません。
積み立てなので、取引期間が長くなればなるほど買い付けコストが標準化される傾向があるようです。
注文形態について
外為どっとコムには、通常の「指値」「成り行き注文」の他にも、逆指値注文(ストップ注文)が利用できます。
逆指値注文は「ここまで下がったら売る」もしくは「ここまで上がったら買う」という設定で自動的に取引を行ってくれます。
さらに、2つの注文を同時に行う「IFD注文」、どちらかを行う「OCO注文」、IFD注文とOCO注文を組み合わせた「IFO注文」などもあります。
チャート機能とFXボイス
外為どっとコムの「ネクストチャート」は、15種類の時間軸と20種類のツールがあるのでチャートの詳細分析が可能です。
さらに、為替レートの変動を音声で読み上げてくれる「FXボイス」などもあり、マーケット情報をリアルタイムで提供してくれます。
FXボイスでは、6つのチャート機能、38種類のツール対応しています。
チャート上には、マウスの簡単操作でトレンドラインが引けるので詳細分析が容易です。
ほかにも、8種類の通貨の為替レートをリアルタイムで確認でき、日経平均やTOPIXのチャート、ニュース速報なども伝えてくれます。
テクニカルチャート分析
テクニカル分析は、現在までの為替相場がどのように動いてきたかというデータをグラフにし、為替相場の今後を予想する分析方法です。
プロの投資家の中には、テクニカル分析だけで利益を出している方も多いほどよく使われています。
テクニカル分析には、為替相場の流れを判断する「トレンド分析」と通貨の売買状態を判断する「オシレーター分析」の2つに分けられます。
まずは、トレンド分析から始められるのが良いと思われます。
チャートについて
チャートは、過去の為替相場がどのように変動していたかをグラフ化したもんです。
チャートには様々な種類(ローソク足など)がありますが、最も基本的なものが四本値(始値、終値、高値、安値)です。
ローソク足などのチャートの見方については、株のチャートと同じですので、こちらの「株価チャート」を参考にしてください。
トレンドライン
為替相場の先行きを予測するのにトレンドラインがよく使われます。
これは、相場が上昇に転じた時と、下降に転じた時、それぞれの折り返し点を線で結ぶものです。
相場が全体的に下降している時は、右肩下がりに、上昇している時は右肩下がりになります。
トレンドラインを引くことで、相場の全体の大きな流れ(上昇傾向か下降気味か)を掴むことができます。
チャンネルライン
また、トレンドラインを補足するのに「チャンネルライン」を使います。
これは、トレンドラインとローソク足を挟んで反対側の位置に線を引くラインのことです。
トレンドラインとチャンネルラインの幅が広いと値動きが激しく、短期間の売買で利益確保がしやすいということになります。
逆に幅が狭い場合は、安定相場であるということになります。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析は、世界経済の全体の状態から通貨の大きな流れを掴むのに向いています。
この分析では情報量が多いので、常にチェックしておく項目をある程度絞りこんでおくことが重要です。
なお、ファンダメンタルズ分析の重要な要素は次のようなものがあります。
貿易収支
その国の輸入額と輸出額との差を表す数値です。
ここでは、事前の貿易収支予想額と実際の貿易収支額予想額とを比較することが重要です。
経済成長率
その国の経済規模がどれだけ拡大、または縮小しているかを表す数値です。
年間の国民総生産などで判断します。ちなみに、中国の経済成長率は10%以上で日本は1%程度です。
金利
金利はとても重要で、経済全般の流れを大きく変えるものです。
経済が発展している景気がよい国では当然金利は上昇しているからです。
失業率
景気がよくなれば失業率は下がり、悪くなれば上がります。
女性の就職率や少子高齢化など、景気以外の変動要因も多いので、数値よりもどのように変化しているのかが重要です。
物価
物価が一定の割合で上昇している、いわゆるインフレ傾向の場合は、経済が好調であると予想できます。
急激な物価上昇は、経済活動の混乱、デフレ傾向にある場合は、経済の衰退していると予想できます。
一目均衡表とは
一目均衡表は、「売り手と買い手のバランスが崩れたときに相場が動く」という理論をグラフ化したものです。
相場の全体がわかりやすい上に、売買のポイントを明確に掴むことができるのでプロの投資家からもとても人気を集めています。
一目均衡表を理解するのはとても難しいので、ポイントを抑えるだけでいいと思います。
ちなみに「外為どっとコム」が提供しているチャート機能には、一目均衡表を作る機能があるので利用してみるのも良いと思います。
移動平均線
その他、為替レートの上昇局面、下降局面を知るのに「移動平均線」があります。
移動平均線に現れるゴールデンクロスやデッドクロスから、今後上昇に転じるか、下降に転じるかを知る方法です。
これも株の移動平均線と同じで、株の方で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてください。