Conyac(コニャック)は、10,000人以上の翻訳者の方が登録しているクラウド翻訳サービスです。
2009年5月のサービス開始から10年以上翻訳に関する様々なサービスを提供しています。
Conyacに登録すれば、世界中のクライアントの方から様々な言語の翻訳依頼を請けることができます。
Conyac(コニャック)の基本情報
Conyacの基本情報
運営会社 | Xtra株式会社 |
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運営開始 | 2009年5月 |
応募条件 | 18歳以上(未成年は親の同意が必要) |
提出書類 | 身分証画像、マイナンバー |
対応言語 | 70ヵ国以上 |
案件のタイプ | コンペ・タスク・プロジェクト |
システム手数料 | 10% |
支払い先 | 銀行口座、PayPal |
最低支払額 | 銀行口座:10,000円以上 PayPal:1,000円以上 |
支払い日 | 月末締め翌月10日払い |
SSL | 対応 |
プライバシーマーク | なし |
Conyacの特徴は
Conyacは、世界中のクライアントが登録していて、Conyacを介して世界中のフリーランスの方に翻訳の仕事を提供しています。
以前は翻訳のみでしたが、今では翻訳以外の案件も扱うようになりました。
システム的には、一般のクラウドソーシングと同様「仮払い」や「評価システム」もあるので安心です。
Conyacの特徴には
- 翻訳の勉強をしながらお金が稼げる
- システム手数料が安い(一律10%)
- 報酬は1,000円から振込み可能(PayPAL)
- 長期案件の場合は期間ごとに報酬が貰える
といったことが挙げられます。
システム手数料が安く、PayPalなら1,000円から支払いできるのは嬉しい特徴です。
また、長期案件の場合は、途中の段階でも報酬が支払われるので、「長期間報酬がない」という不安がなくなります。
Conyacのデメリットは
Conyacのサービスは良い点ばかりではありません。デメリットもたくさんあります。
筆者が感じたデメリットを挙げると・・
- 翻訳レベルを上げないと稼げない
- やりとりは自分でやる必要がある
- 海外のクライアントが多く信用性が低い
- マイナーな言語だと仕事がほとんどない
- ある程度稼ぐには高いスキルが必要
- 応募できる案件自体が少ない
といった感じです。ほとんどがクラウドソーシング特有のデメリットになります。
特に翻訳レベルに関しては、レベルが低いと”ライト案件しか参加できない”ので、ほとんど稼ぐことができません。
また、翻訳のクラウドソーシングは、海外のクライアントが多くなるので、トラブルになった時の対応にも不安があります。
その前に「応募できる案件自体が少ない」という点が一番のデメリットだと思います。
Conyacの案件について
Conyacには、仕事のレベルや内容によって「ライト」「スタンダード」「マーケット」という3つの案件に分けられます。
「ライト」と「マーケット」は、登録すればすぐ参加できますが、スタンダート依頼は、ステータスがスタンダートにならないと参加できません。
ここでは、Conyacで参加できるお仕事のタイプについて簡単に説明します。
ライト案件
ライト案件は、1つの案件で”720文字以内”という制限があり、ちょっとした空き時間でこなせる内容の翻訳案件です。
登録当初から参加できて、翻訳者のレベルアップを目的としています。
「メールの簡単なやりとり」や「商品レビュー翻訳」といった簡単な案件が多く、初めての方でも気軽に始められます。
ライト案件は、誰でも参加できますが、報酬は”先着2名のみ”なっています。
先着順のため、先に翻訳を始めても、後から始めた人が先に2人翻訳を完了してしまうと報酬は貰えません。
Conyacで稼ぐには、翻訳の質に加えて”翻訳のスピード”も重要になっています。
なお、ライト(Light)案件には、「通常案件」と「スポンサー案件」があり、それぞれ制限時間や参加条件が異なります。
通常案件は誰でも参加できますが、スポンサー案件は設定された翻訳レベルの方のみ参加できます。
スタンダード案件
翻訳レベルがスタンダード以上の方が参加できる少しレベル高い案件です。ライト同様に制限時間が設けられています。
スタンダード案件では、制限時間内に翻訳が完了しないと、以降10日間スタンダード案件に参加できなくなる「ぺナルディ」が課せられます。
報酬は、1文字あたり0.4円程度(日中韓の言語は1.6円程度)で、数千文字の長文が基本の案件です。
ライト案件が1文字0.1円程度なので、スタンダードになると報酬の単価も高くなります。時間内に翻訳して投稿すれば、指定の報酬が獲得できます。
マーケット案件
「タスク案件」や「プロジェクト案件」など、様々な仕事が掲載されているコンテンツです。
マーケット案件は、”使える言語”として登録した言語(4つまで登録可能)の案件が掲載されます。
言語によっては、ほとんど仕事がない言語もあるので、メジャーな言語のほうが有利です。
翻訳と関係のない仕事もありますが、高額案件だと”語学力+「○○が使える方」「○○が出来る方」”というプラスαの条件が必要になります。
マーケット案件は、報酬が高額な長期案件も多いので、Conyacで稼ぐならマーケット案件が最も効果的です。
直接依頼される案件
ステータスが「シニアクラス」になると、Conyacから直接翻訳依頼が来ることがあります。
シニアクラスについては、登録している方のユーザー名をクリックして探してみましたが、一人も見つかりませんでした。
スタンダード会員もとても少なかったので、スタンダード以上になるのはかなりの難関のようです。
ちなみに、私(管理人)はスターターハイにもなれていないので、その状況で説明しています(笑)
翻訳レベルについて
Conyacでは、翻訳者の翻訳レベルによって、「6種類の会員ステータス」を設けています。
ステータスを上げるには”レベルテスト”で一定以上の得点を取る必要があります。
レベルテストは無料で受けられますが、テスト結果によって次のテストに参加できる期間が長くなります。
期間は、スターターハイで”1か月”、スターター以下の評価だと”3か月”かかります。
ステータスの種類は
- スターター(STARTER)
- スターターハイ(STARTER HIGH)
- スタンダード(STANDARD)
- シニア(SENIOR)
- エクスポート(EXPERT)
- トレーニー(TRAINEE)
の6種類です。スタンダード未満のステータスでは、できる機能が限られます。
Conyacで翻訳の仕事をするには、スタンダート以上のステータスの維持が必要になります。
それぞれのステータスの詳細は次の通りです。
スターター(STARTER)
登録したばかりのステータスです。登録直後は「ライト案件」「マーケット案件」のみ参加できます。
また、スターター時は、ライト案件で獲得した報酬の支払いはできません。
マーケット案件で獲得した報酬は、支払い可能になっています。
スターターハイ(STARTER HIGH)
レベルテストの結果で”STARTER HIGH”と判定された方のステータスです。
スターターハイでは、ライト案件で良いレビューを3回貰うと、ライト案件でも報酬の支払いができるようになります。
また、次回のレベルテストは、”1か月”(スターター以下は3か月)で受けられるようになります。
スタンダード(STANDARD)
レベルテストで「普通に翻訳の仕事ができるレベル」と判断されたステータスです。
長文が基本の本格的な翻訳に参加できるようになります。
スタンダードになれば、普通に翻訳の仕事をして、1,000円から報酬が受け取れるようになります。
シニア(SENIOR)
「高度な翻訳スキルがあるレベル」と判断されたステータスです。
シニアレベルになると、Conyacから直接、翻訳の依頼が来るようになります。
シニア以上のレベルになれば、一部の方にしか依頼されない高額案件に参加できるようになります。
エクスポート(EXPERT)
「全てにおいて最高レベルの翻訳者」と判断されたステータスです。
エクスポートは”まだ準備中”なので、現時点(2019年12月時点)では、ステータスの最高は”シニアクラス”になります。
トレーニー(TRAINEE)
レベルテストで低品質な翻訳をした方に与えられる「最低ランクのステータス」です。
トレーニーになると、翻訳に参加しても報酬は発生しません。
次回のレベルテストでランクを上げるまでは、スキルを磨くことしかできないステータスです。
仕事の始め方について
Conyacでは、登録時は「ライト案件」と「マーケット案件」しか参加できません。
マーケット案件は敷居が高いので、まずは簡単な「ライト案件」に参加して翻訳のスキルを確認したほうが良いでしょう。
翻訳の流れは
- 依頼された案件から翻訳したい案件を探す
- 「この翻訳を依頼する」をクリック
- 表示されたボックスに翻訳内容を記入
- 翻訳が完了したら「送信ボタン」をクリック
以上で完了です。
スタンダートの場合は、段落ごとに番号が振られているので、その番号を一区切りにして翻訳していきます。
投稿した翻訳が気に入られると、クライアントから良い評価を貰うことができます。
マーケット案件の流れ
マーケット案件には、「タスク案件」や「プロジェクト案件」があります。
仕事の流れは、一般的なクラウドソーシングとほとんど同じです。
タスク案件の場合は
- 参加したい案件をクリックして応募する
- 依頼された内容に対して提案をする
- 提案された内容が承認されると報酬発生
という流れです。
タスク案件は、提案はいくつでも出来ますが、承認されたものしか報酬にはなりません。
プロジェクト案件の場合は
- 参加したい案件を探す
- 「この案件に提案する」をクリック
- 案件に対する”見積り”を提出
- クライアントが見積りを確認
- 採用通知が来る
- 詳細をやりとりして”正式契約”
- 依頼通りに仕事をして納品
- 納品物を確認して承認
- お互いを評価する
- Conyacから報酬が振り込まれる
という流れになります。
長期案件の場合は、一定期間ごとに報酬を受け取ることも可能です。
報酬は「仮払い制」なので、クライアントがConyacに報酬を振り込んだのを確認してからお仕事を開始します。
なお、報酬の支払いの際には、システム手数料10%を引いた金額が振り込まれます。
Conyacの登録について
Conyacの登録・利用は無料です。Conyacで仕事をして報酬を獲得するまでは、完全無料で利用できます。
登録の流れは
- メールアドレスの確認
- 使える言語を登録(4つまで)
- 興味のあるカテゴリーを選択(4つまで)
- 利用規約に同意
- 必要書類の提出
という流れです。
提出書類には、「身分証画像」のほかに「マイナンバー」も必要になります。
必要書類の提出は登録後でもOKですが、提出が完了しないと仕事には参加できません。
Conyacは稼げるのか?
Conyacでは、登録してすぐにライト案件の翻訳に参加できますが、ライト案件は先着2名しか報酬が貰えません。
依頼が来てもすぐに翻訳されてしまうので、ライト案件だけで稼ぐのは難しいです。
報酬の単価も1文字0.1円程度なので、ライト案件はスキルアップと割り切ってやったほうが良いです。
スタンダード案件は稼げるのか?
スタンダート案件は、参加者が少ないせいか長時間残っていることも多いです。
報酬は、1文字0.4円程度の案件が多いので、4,000文字の翻訳だと1,600円くらいの報酬になります。
ライトよりも単価は高いですが、それでも翻訳の単価としてはかなり安いです。
4,000文字の翻訳に4時間も5時間もかかると、時給は300~400円程度になります。
早く翻訳できるスキルがないと、スタンダードになれてもお小遣い程度しか稼げないと思います。
マーケット案件は稼げるのか?
マーケット案件は報酬が高いので稼ぎやすいですが、敷居はとても高いです。
特に高額報酬が基本のプロジェクト案件は、普通の方は参加条件にすら当てはまらないと思います。
参加できるとしたら、報酬が数百円程度の簡単なコンペ案件ばかりです。
マーケット案件も、一般のクラウドソーシング同様、高いスキルがないと稼ぐのは難しいと思います。
Conyacの記事まとめ
Conyacは、翻訳のスキルを上げるには良いと思いますが、たくさん稼ぐのは難しいと思います。
もちろん、レベルが高い方は稼げるかもしれませんが、スタンダードになるのも難しいと思います。
「スキルがないと稼げない」というのは、Conyacに限ったことではありませんが、Conyacでは特に強く感じました。
お小遣い程度なら稼げると思いますが、高い翻訳スキルがないと高収入は難しそうです。
報酬の単価も全然安いので、「クラウドワークス」や「ランサーズ」で翻訳の仕事を探したほうが良いかも知れません。
Conyacの基本情報
運営開始 | 会員数 | 対応言語 |
2009年 | 約10,000人 | 70以上 |
登録年齢 | システム料 | 最低支払額 |
18歳以上 | 10% | 1,000円~ |
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