一般的に株式投資では、株の価格が購入時の価格より上昇したことによる”売却益による利益”で儲けるのが基本です。
そのほか株のメリットには、指定の株数を保有することによる「配当金」や、企業のサービスの優待が得られる「株主優待」があります。
特に株主優待は、少額の投資で特典が受けられるお得な投資法です。
株主優待について
「株主優待」は、企業が指定する株数を保有していることで得られる株主優遇サービスです。
企業の中には、数万円程度で株主優待の権利が得られる企業がたくさんあります。
株式投資をしている方の中には、この「株主優待」の権利を得る目的で投資をしている方も結構います。
優待株の投資なら、わずか数万円の投資で2、000~3,000円分の商品券やギフトカードが貰えたりします。
ほかにも、保有している会社の”自社商品引換券”や”各種割引サービス”など、様々な優待サービスが受けられます。
株主優待投資は、株を知らない初心者の方でもメリットが得られるお得な投資方法です。
5万円以下で買える人気の優待株
株主優待の権利を得るには、優待権利の発生する権利確定日までに、企業が指定する株数を保有していることが必要です。
基本的に優待内容は、保有株数に応じてさらに大きな優遇を受けることができます。
例えば、ビックカメラの株主優待が受けられる最低株数は1株以上です。1株保有していれば、年間3,000円相当のお買い物券がもらえます。
これが、5株以上になると5,000円、10株以上で1万円、100株になれば5万円相当のお買い物券を毎年もらうことができるようになります。
このように保有株数が増えることで優待内容も大きくなっていきます。
何株以上でどのような優待が受けられるかは、銘柄によって様々ですので、企業のホームページなどで確認して見てください。
なお、ここで紹介している優待内容は、優待を受けられる最低保有株数の場合です。
保有株数が増えればさらに大きな優遇サービスが受けられるようになります。※必要最低額については、株価によって変動します。
5万円以下の株主優待一覧(2012年7月時点)↓
上記銘柄の中で最も安いのはスーパーのダイエーです。
1万円ちょっとの投資でもらえる株主優待カードを使えば、20円以上の買い物につき5%の割引を受けることができます。
しかも割引は、ネットショッピングでも可能なのでかなり便利です。
また、配当と優待を合わせた利回りなら、健康コーポレーションがおよそ20%、ラウンドワンがおよそ14%と、超高利回りになっています。
業種も「スーパー」「電気店」「外食」「レジャー」など様々な業種があります。投資額を増やすことでさらに高額の優待を受けることができるようになります。
※優待内容や必要株数などが変更になっている場合もあるので、最新の情報は企業のホームページで確認して下さい。
人気優待株銘柄総合ランキング
上記からわかるように低額の投資でも十分優待サービスを受けることができます。
しかし、5万円以下となると優待銘柄もかなり限定されてしまします。基本的に優待内容も投資額が増えることでかなり高価なサービスになっていきます。
ここでは、優待株の中で総合的(優待内容以外に業績、利回りなどを含め)に見て特に人気の高い安定銘柄について紹介しています。
人気銘柄総合ランキング(2012年7月時点) ↓
2012年8月の総合ランキング1位は、「日本マクドナルドHD」です。営業利益は減益傾向にはありますが、外食産業で国内シェアNO.1の銘柄です。
100株以上でもらえる優待食事券は、ハンバーガーやドリンク類、ポテトなどの無料引換券です。
それぞれ6枚ずつを1冊にまとめた13,000円相当の無料引換券が年2回もらえます。さらに、配当と合わせると利回りは7%以上です。
また、全国に「海鮮アトム」「くら」「甘太郎」などの居酒屋やレストラン、回転寿司を展開している総合4位の「コロワイド」もオススメ。
500株以上の保有で、コロワイドが運営する店舗の食事が年間4万円もタダになります。
そのほか、ディズニーランドを運営している「オリエンタルランド」なら、100株以上で東京ディズニーランドの1dayパスポートが年2枚もらえます。
1年で2回もディズニーリゾートにタダで行くことができます。行けない場合でも、金券ショップで高く売ることもできるので、かなりオススメの銘柄です。
株主優待で失敗しないために注意すること
せっかく内容の濃い株主優待をもらっても、株価が下落して優待の利益以上の損失が発生したら意味がありません。
また、気になる優待株を買っても、優待を受けられる権利確定日が過ぎていると株主優待は受けることができません。
このように株主優待も失敗すると、損失が大きくなったり、優待が受けられないことがあります。
ここでは、優待株投資で失敗しないための注意点についていくつか解説しています
優待株投資で注意する点
①優待がもらえる単位株数を確認する
優待が受けられる保有株数には100株以上や1,000株以上など銘柄によって異なります。
これらをまず確認することが必要です。
②権利確定日を確認する
優待を受けるには、優待の権利が確定する権利確定日までに、優待が受けられる単位株数の株を保有している必要があります。
優待が受けられる株を買っても、権利日が過ぎていたら次の権利日まで保有しないと優待は受けられません。
③優待だけでなく、配当利回りも注目しよう
優待がある銘柄には、業績が良く、配当も高い銘柄も多いです。
優待だけでなく、配当も合わせた利回りにも注目しましょう。配当も含めた利回りに注目すれば、さらに大きく儲けることができます。
④確定日の直前に買わない
優待銘柄は、優待目的の個人投資家のためか権利確定日が近づくにつれて株価が上昇する傾向があります。
その後、通常価格に下がっていく場合が多いです。安く買って高く売るのが基本ですので、高いときに買ってしまうと株価が下がるリスクが大きくなります。
そのため、確定日の直前に買うのはやめたほうが良いです。
⑤株主総会にも参加しよう
株主総会では、参加することで意外と多くのお土産をもらえる場合があります。株主優遇と同等以上の商品がもらえる場合もあります。
株主総会でもらえる商品なども確認すれば、さらにお得に優待株投資を楽しむことができます。
⑥業績は必ず確認しよう
せっかく高額な優待サービスを受けることができても、業績が悪化して、優待の価値以上に株価が下落したら投資の意味がありません。
企業の業績やチャートなどは最低限チェックしておくようにしましょう。優待株投資は、株を保有しているだけで様々な優待サービスを受けることができます。
しかし、株主優待や配当利回りに加え、買値と売値の差額でさらに大きく儲けることもできます。
業績やチャートなどもしっかりチェックし、なるべく底値で買うことができれば、ダブルで儲けることができる投資法です。